スーツ姿の男女が手に裸のお財布だけ持ってうろうろ。
一斉に路上の人口が増す、ビジネス街のランチタイム。
その一角、壁と見間違いそうな地味な扉の前に、ずらっと人が並ぶ。
おやっ?と思って目を凝らすと、なんと名高い「カシミール」!の文字が。
先日食べログで見たばかりの、そして知人に紹介されたばかりの、アノ、カレー屋さん。
一瞬で入店を決めるも、既に5、6名の待ち人。あきらめて今度にしようかなと
思ったそのとき、キィっと扉が開いて、一瞬マスターらしき人影が見える。
ラッキー!開店前の行列だったみたい。
わずか10席のカウンターのみの店内は、既に並んでいた数名とラッキーな私の入店で
開店後1分で満席になった。
店内は外の光がよく入り、入り口の印象とは違って開放的。
くの字型のテーブルには入店の順番で着席。マスターが一人一人注文を聞いてくれる。
店内には模造紙のような白い大きな紙2枚に、大きな手書き文字でメニューが書かれている。なんか懐かしい感じ。
BGMはラジオ。音楽好きなのか厨房にはびっしりCDジャケットが並ぶ。
黄色に赤に、ガラスの瓶に入れられたスパイスもまるでインテリアのよう。
「僕じゅっからで!」「私もじゅっからで」そんな注文が飛び交って常連客の多さを思わせる。
「私は辛めで」よくわからずそうオーダーすると、「3カラをベースに1ずつ辛く出来ます。」とのこと。
なるほど「じゅっから」って「10辛」か、、、。
結局、マトンのミックスAで5辛をお願いした。
カレーといっても、大鍋からすくってライスにかけて終わりっていうわけじゃない。
一つ一つ注文を聞いてから、フライパンに分けて作ってくれる。
ここのマスター、すごくすごく好感がもてて、いい感じ。
カレーが好きっていうのが全身から出ている。
フライパンに向かう後ろ姿は、なんか理科の研究でもしてるんじゃないかっていうくらい手先に集中している。
人気店でお客さんもそれなりに待つ事は覚悟した方がいい。
オーダーを取るときも、お会計をするときも最後まで丁寧なマスターだった。
この界隈にはカシミールの恩恵にあやかろうとしてか、やたらカレーライス店が多い。
中でもひと際めだたないお店が「カシミール」。
すごく繊細な感じのオーナーがカレーをひと一皿ずつ手作り。
お客さんも黙って黙々と食べるので味に集中できる。
本当に美味しいカレーを食べたいときに、一人でいって真剣にカレーを食すのが、オススメ!
カシミール
大阪府大阪市中央区東高麗橋6-2
営業時間 12:00~売り切れ次第終了
定休日 日曜・土曜不定休
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